<糸プロジェクト>トークイベント・まとめ

 

東京神楽坂のla kagūで、2017年8月2日(水)〜8月16日(水)

建築家・隈研吾「地方を、変える。地方から、考える。」展が開催されていました。

 

イベントの一環で、8月5日(土)にあった

隈研吾さん×馬郡文平さん×山名正英さんのトークイベント。

チケットも早々に売り切れ、満員御礼。

隈さんの人気度を改めて実感したのと、今回の展示テーマが<地方>だったので、

まちづくりの話に興味のある方もたくさん来られていたようです。

 

糸プロジェクトのコンペポスターをデザインさせていただいたことがご縁で、

人生初となる司会進行を務めさせていただきました。

ポンコツ進行でしたが、隈さんの柔らかくわかりやすいお話、馬郡さんの人の心と技術のお話、

山名さんの糸プロジェクトにかける情熱など、お三方のお話がおもしろくて、あっという間の1時間でした。

 

メモなど取れない状況だったので全てではありませんが、備忘録として書き留めておきます。

 

 

<隈さんの話>

世界中で建築を通して地方のまちづくりにも参加されている隈さんに日本と世界の違いを聞くと、

まちづくりはアメリカ・ヨーロッパ・日本でも地域性があることを話してくれました。

(大手企業主体、観光主体、まちの人主体など色々ある…だったと思います。)

 

そして、西条市は観光地としては有名ではないので、

(ヨーロッパのモンブランなど、世界的に有名な場所と比べたら、という話)

住み暮らすというところに焦点を当てた建築やまちづくりが必要で、

今回のプロジェクトではそれをやろうとしているところに魅力を感じたそうです。

正解としての建築物(=まちづくりの完成形、目的)をいきなり作るのでなく、

そこに住んだり働く人のコミュニケーションで作る新しいまちづくりを試みようとしていると話されました。

また、地方と都会のケミストリーを期待しているとも。

 

 

<馬郡さんの話>

馬郡さんは、「自分は普段はエンジニア畑の人間」と言われていましたが、

自然と暮らしの繋がりの話が印象的でした。

土の冷たさや水の循環など、昔は当たり前だったものを活かして、必要な部分には新しい技術も入れていくということ。

まちの役割として、新しいコミュニケーションを作ったり、地域の人が心に秘めた情熱を活かせることと。

そして人間の寛容性のようなものも取り戻していくきっかけになる…というようなお話まで。

五感に訴えかけられるような内容した。

週に何回かは温泉に入ると良いということも…。(馬郡さんは大の温泉フリークだそうです)

 

 

<山名さんの話>

糸プロジェクトの代表で株式会社アドバンテック代表の山名さんは

プロジェクトにかける意気込みを語られました。

自社の愛媛本社が西条市にあり、元々は社員の住居や福利厚生施設などを作ろうと思っていたそうです。

しかし、西条に元気がなくなってきていること、若い人が市外に出て行って帰ってこない状況などを見て、

「まちを元気にしたい」「どうせやるなら、まちづくりをしよう」と決心しました。

多くの世代が集い暮らせるまち、若い人がどんどんチャレンジできる仕組みづくり、

地元の食材で本物を味わえる場をつくりたい…など、色々な予定があるようです。

 

その中でも、公言されていたのが

◎街全体をゼロ・エネルギーにし、◎循環型のエネルギーも活用する ということ。

隈さんも言われていましたが、これは実現すれば世界に例のないことだそうです。

 

そして、まだ始まったばかりのまちづくり、

ぜひ皆さんにも関わってほしいとも言われていました。

 

--------------

糸プロジェクトは行政の支援は受けますが、補助金などは投入せず、自費で行っています。

そもそも、そのくらいの気持ちがないと実現できないのかもしれないし、

それを有言実行できるパワーと気合いを感じます。

 

参加者の皆さん、とても真剣に耳を傾けてくれていました。

聞くと半数は地方出身の方

自分の地域のことを思い浮かべながら聞かれているのかな、と思ったり…。

それぞれが何かしらヒントを持ち帰ってもらえていたら嬉しいです。

 

今回のようなイベントに参加してくれた人たちや、地元のみんなとも、

今後一緒に考える時間やワークショップができたらいいですよね。

webサイトやFacebookでも情報を発信していくようなので、ぜひチェックしてみてください。

 

 

緊張して写真を全然撮ってないことに後で気づきました。

ここの写真は全ていただきものです。齋川さんありがとうございます。

Photo : Takumi Saikawa

 

——————————————

 

糸プロジェクトとは…

愛媛県西条市で進められているまちづくり。

西条市は愛媛県の東部に位置し、瀬戸内海と西日本最高峰の石鎚山に囲まれた穏やかな地域。

日本一にもなった湧き水「うちぬき」や江戸時代から300年続く「西条まつり」があります。

その西条市で「エネルギー」「テクノロジー」「グリーンインフラ」「食」「建築」をキーワードとした、

東京大学隈研吾研究室によるマスタープランを基に、遊びやすく暮らしやすい自然溢れるまちづくりを目指します。

戸建て住宅で形成される住宅ゾーンと、ホテルやマルシェなどがある商業ゾーンがつくられ、

西条の魅力を再発見しながら、人・モノ・マチを繋いでいきます。

住宅ゾーンでは、オープンコンペで選ばれた若手建築家9名が各10棟を設計し、合計90棟の住宅が完成する予定です。

 

糸プロジェクト公式サイト

糸プロジェクトfacebookページ

コンペサイト

 

コメント